KLC 検定シリーズ 学習ページ
個人情報取扱実務検定
学習ガイド
このページでは、会社や職場で個人情報を取り扱う際に必要な基本知識と、実際の場面で「やってよいこと・いけないこと」を判断するための考え方を学習できます。顧客情報だけでなく、従業員の情報、会話、メール、書類、USBメモリ、クラウド、SNS、生成AIなど、日常業務で起こりやすい場面を例にしながら確認していきます。
会話・電話
書類・名簿
メール・チャット
USB・クラウド
SNS・生成AI
この学習ページについて
会社では、顧客の氏名や連絡先だけでなく、従業員の住所、電話番号、病気や家族に関する情報、申込書、名簿、メール、問い合わせ内容など、さまざまな個人情報を扱います。個人情報を扱うのは、総務や管理職だけではありません。受付、接客、電話対応、事務、営業など、多くの仕事で個人情報に触れる機会があります。
個人情報の漏えいは、悪意のある行為だけで起こるものではありません。「知り合いだから教えても大丈夫だろう」「少しくらいなら問題ないだろう」「自分のスマホに送った方が作業しやすい」といった、何気ない判断から起こることもあります。
この学習ページでは、法律用語の暗記よりも、「この場面で情報を伝えてよいか」「この方法で持ち出してよいか」「このデータを外部サービスに入力してよいか」など、職場で必要となる判断力を重視しています。
会社や組織によって、個人情報の取扱いルールは異なります。このページでは一般的な安全行動を学びますが、所属先に規程やルールがある場合は、そのルールに従うことが基本です。特に、個人情報の持ち出し、USBメモリ、クラウドサービス、生成AI、私物端末などは、「便利だから」「自分だけだから」と自己判断で利用しないことが大切です。
学習内容
第1章
個人情報の基本
個人情報とは何か、従業員情報、病歴、家族情報、マイナンバーなどを学びます。
第2章
会話・電話・対面での取扱い
顧客や従業員について聞かれたとき、どこまで答えてよいかを学びます。
第3章
個人情報の利用・共有
社内共有、目的外利用、私的利用、退職後の取扱いなどを学びます。
第4章
書類・名簿・紙の取扱い
申込書、名簿、印刷物、メモ、持ち出し、廃棄などを学びます。
第5章
メール・チャットでの取扱い
To・Cc・Bcc、誤送信、添付ファイル、転送、チャット共有などを学びます。
第6章
PC・スマホ・USB・クラウド
画面ロック、私物USB、私物端末、クラウド保存などの注意点を学びます。
第7章
SNS・撮影・生成AI・社外作業
職場での撮影、SNS投稿、生成AIへの入力、社外での取扱いを学びます。
第8章
誤送信・紛失・漏えい時の対応
事故が起きたときに隠さず、被害を広げないための行動を学びます。
個人情報の基本
個人情報を適切に扱うためには、まず「何が個人情報なのか」を知る必要があります。氏名や住所だけでなく、他の情報と組み合わせることで特定の人が分かる情報にも注意が必要です。
1-1. 個人情報とは何か
個人情報とは、生きている個人に関する情報で、その情報から特定の人が分かるものをいいます。氏名や顔写真のように、それだけで誰の情報か分かるものもあれば、他の情報と組み合わせることで誰の情報か分かるものもあります。
会社では、顧客名簿、申込書、問い合わせ履歴、予約情報、従業員名簿など、さまざまな形で個人情報を扱っています。紙に書かれているか、パソコンに保存されているかに関係なく、内容によって個人情報となります。
個人情報になり得るもの
- 氏名
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
- 顔写真
- 顧客番号・会員番号
- 予約・利用履歴
- 問い合わせ内容
- 勤務先・所属
- 病歴や健康に関する情報
- 家族に関する情報
- マイナンバー
1-2. 1つだけでは分からなくても、組み合わせで個人が分かることがある
「○○町に住んでいる」「毎週木曜日に来店する」「○○会社に勤務している」といった情報は、それだけでは誰のことか分からない場合があります。しかし、氏名や電話番号、勤務先、利用履歴など他の情報と容易に組み合わせることで、特定の人が分かる場合があります。
職場で起こりやすい例
常連客から「田中さんもこの近くに住んでいるんだよね。どの辺?」と聞かれました。番地まで教えなくても、勤務先が保有している顧客の居住地域を、業務と関係なく第三者へ伝えることは適切ではありません。
1-3. 公開されている情報でも自由に扱ってよいとは限らない
会社のWebサイトやSNS、新聞、インターネットなどで公開されている情報でも、個人情報でなくなるわけではありません。「ネットに載っていたから自由に名簿へ追加してよい」「公開されているから別の目的で使ってよい」と考えないようにしましょう。
1-4. 顧客だけでなく、従業員の情報も大切に扱う
個人情報というと顧客情報を思い浮かべがちですが、従業員の住所、私用の電話番号、緊急連絡先、休暇の理由、病気、家族に関する事情なども、本人の了承なく周囲や社外の人へ話してよい情報ではありません。
一方で、会社が公開している代表電話番号や業務用メールアドレスなど、業務上案内してよい情報もあります。大切なのは、「会社が公開・案内している業務情報」と「本人の私的な情報」を区別することです。
1-5. 病歴など、特に慎重な取扱いが必要な情報
個人情報の中には、不当な差別や偏見などにつながらないよう、特に慎重な取扱いが必要な「要配慮個人情報」があります。病歴、健康診断の結果などは、その代表例です。
検定では法律用語そのものを暗記することよりも、「病気や健康に関する情報を、本人の了承なく面白半分に話したり、必要のない人へ広めたりしない」という実際の行動を重視します。
家族構成や家族の事情が、すべて法律上の「要配慮個人情報」になるわけではありません。ただし、業務で知った従業員や顧客の家族事情を、必要もなく他人へ話してよいという意味ではありません。業務上知り得た個人に関する情報として、慎重に扱いましょう。
1-6. マイナンバーは利用できる範囲が限られている
マイナンバーは、税や社会保障など法律で定められた事務で利用される番号です。会社で従業員のマイナンバーを扱う場合も、誰でも自由に閲覧したり、興味本位でコピーしたり、業務と関係なく持ち出したりしてよいものではありません。
一般の従業員が細かな制度を暗記する必要はありませんが、「マイナンバーは特に慎重に扱い、必要な担当者以外が勝手に利用しない」という基本を覚えておきましょう。
1-7. 第1章の確認ポイント
- 個人情報は氏名や住所だけではない
- 他の情報と組み合わせて個人が分かる場合がある
- インターネットなどで公開されていても、個人情報でなくなるわけではない
- 顧客だけでなく、従業員の個人情報にも注意する
- 病歴など、特に慎重な取扱いが必要な情報がある
- 家族情報も必要なく周囲へ話さない
- マイナンバーは必要な範囲で慎重に扱う
復習問題:個人情報の基本
各問題の答えは「答えを見る」をクリックすると確認できます。
Q1. 会社で扱う個人情報について、最も適切な説明はどれですか。
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正解:3. 1つの情報だけでは分からなくても、他の情報と組み合わせて特定の人が分かる場合がある
氏名がなくても、勤務先、利用履歴、居住地域などを他の情報と組み合わせることで特定の人が分かる場合があります。
Q2. インターネットで公開されている個人に関する情報の扱いとして、最も適切なものはどれですか。
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正解:2. 公開されている情報でも、個人情報でなくなるわけではない
公開されている情報でも、個人情報でなくなるわけではありません。公開されていることと、自由に利用してよいことは別です。
Q3. 従業員の情報の扱いとして、最も適切なものはどれですか。
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正解:2. 会社が公開している代表番号と、従業員の私用連絡先は区別して扱う
会社が業務用として公開している情報と、本人の私的な連絡先や住所などは区別して扱う必要があります。
Q4. 病歴や健康に関する情報について、最も適切なものはどれですか。
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正解:2. 病歴などは特に慎重な取扱いが必要な情報である
病歴や健康診断結果などには、特に慎重な取扱いが必要です。業務上必要のない人へ広めないようにします。
Q5. マイナンバーの扱いとして、最も適切なものはどれですか。
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正解:3. 法律で定められた事務など必要な範囲で慎重に扱う
マイナンバーは利用できる範囲が限られています。必要な担当者が、定められた目的の範囲で慎重に扱います。
会話・電話・対面での取扱い
個人情報の漏えいは、パソコンやメールだけで起こるものではありません。何気ない会話や電話対応で、本人の了承なく情報を伝えてしまうことがあります。
2-1. 「知っている人だから」は、教えてよい理由にならない
顧客同士が知り合いであっても、会社が保有している住所、電話番号、予約内容、利用状況などを、本人の了承なく他の顧客へ伝えてよいとは限りません。相手が「昔からの友人です」「本人から聞いているので大丈夫です」と言っても、その言葉だけで情報を渡すことは避けましょう。
例:顧客から他の顧客について聞かれた
「山田さんもここに通っているんですよね?」「どの曜日に来ていますか?」「住所はこの近くですか?」と聞かれた場合、会社が保有している山田さんの情報を、雑談のつもりで答えないようにします。
2-2. 従業員の私的な連絡先を勝手に教えない
取引先や顧客から「○○さんの携帯番号を教えてください」「本人に直接連絡したいのでLINEを教えてください」と言われても、会社が公開していない私用の電話番号や連絡先を勝手に伝えないようにします。
業務上の連絡が必要な場合は、会社が定めている代表番号、業務用メール、折り返し連絡など、組織で認められた方法を利用します。
2-3. 家族や友人を名乗る相手でも注意する
「私は本人の妻です」「家族なので大丈夫です」「友人ですが急ぎです」と言われても、その人が本当に本人から情報を受け取ることを認められているとは限りません。家族だから、親しいからという理由だけで、勤務先が保有する個人情報を伝えないようにしましょう。
2-4. 休みの理由や病気を必要なく話さない
従業員が休んでいるとき、顧客から「今日はどうしたの?」と聞かれることがあります。「○○の病気で休んでいます」「家族が入院したそうです」など、本人から聞いた事情を必要なく第三者へ話すことは避けましょう。
避けたい対応
- 本人の病名や症状を詳しく話す
- 家族の事情を雑談として話す
- 顧客同士が知り合いだから住所を教える
- 本人の私用電話番号を無断で教える
適切な考え方
- 業務上必要な範囲だけを案内する
- 私的な事情を勝手に説明しない
- 本人の了承が確認できない情報は伝えない
- 会社で定められた連絡方法を利用する
2-5. 職場の外や人の多い場所での会話にも注意する
電車、飲食店、エレベーター、休憩室などで、顧客名や相談内容、従業員の事情を大きな声で話すと、関係のない人に情報を聞かれてしまうことがあります。
「名前を出していないから大丈夫」と思っていても、勤務先、日時、担当者、具体的な内容などから誰のことか分かる場合があります。業務上の個人情報を含む会話は、場所や周囲の人にも注意しましょう。
2-6. 第2章の確認ポイント
- 知り合い同士でも、本人の情報を勝手に教えない
- 顧客の住所、電話番号、利用状況などを雑談で話さない
- 従業員の私用電話番号や個人的な連絡先を無断で教えない
- 家族や友人を名乗る相手だからといって情報を渡さない
- 病気や家族事情など、本人の私的な事情を必要なく話さない
- 職場の外や人の多い場所での会話にも注意する
復習問題:会話・電話・対面での取扱い
各問題の答えは「答えを見る」をクリックすると確認できます。
Q1. 常連客から「山田さんもこの近くに住んでいるんですよね。どの辺ですか」と聞かれました。最も適切な対応はどれですか。
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正解:3. 会社が保有している山田さんの居住情報を勝手に伝えない
詳しい番地でなくても、会社が保有している顧客の居住情報を、業務と関係なく第三者へ伝えることは適切ではありません。
Q2. 取引先から「担当の佐藤さんの携帯番号を教えてください」と言われました。最も適切な対応はどれですか。
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正解:3. 会社が定めた代表番号や業務用連絡手段を案内する
業務連絡であっても、会社が公開していない私用の連絡先を勝手に伝えません。会社で認められた連絡方法を利用します。
Q3. 電話で「本人の妻です」と名乗る人から、従業員の今日の勤務時間を聞かれました。最も適切な考え方はどれですか。
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正解:3. 家族という理由だけで、勤務先が保有する情報を勝手に伝えない
家族や友人を名乗る相手でも、本人が情報提供を認めているとは限りません。家族というだけで勤務情報などを伝えないようにします。
Q4. 従業員が病気で休んでいる日に、顧客から「今日はどうしたの?」と聞かれました。避けるべき対応はどれですか。
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正解:2. 本人から聞いた病名や詳しい症状を説明する
病名や症状は本人の私的な情報です。本人から聞いていたとしても、必要なく第三者へ伝えることは避けます。
Q5. 職場外で個人情報を含む会話をするときの注意として、最も適切なものはどれですか。
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正解:3. 周囲の人に聞かれる可能性を考え、場所や声の大きさにも注意する
氏名を出していなくても、勤務先、日時、出来事などから本人が分かる場合があります。人の多い場所での会話にも注意が必要です。
個人情報の利用・共有
会社が個人情報を持っているからといって、従業員が自由に見たり使ったりしてよいわけではありません。業務上必要な範囲で利用し、必要のない人へ広げないことが大切です。
3-1. 業務に必要な範囲で利用する
顧客から預かった情報は、業務上必要な目的のために利用します。仕事で閲覧できる立場にあるからといって、興味本位で顧客情報を検索したり、個人的な目的で利用したりしないようにしましょう。
例:顧客の電話番号を私的に利用する
接客した顧客ともっと話したいと思い、会社の顧客情報から電話番号を調べて、自分のスマホから連絡する行為は適切ではありません。業務のために預かっている情報を、個人的な目的に利用してはいけません。
3-2. 「社内だから誰に見せてもよい」ではない
同じ会社の従業員であっても、業務上必要のない個人情報まで自由に共有する必要はありません。たとえば、顧客から受けた相談内容を、関係のない部署や従業員へ面白半分に見せることは避けましょう。
従業員の病気や家庭事情についても、対応に必要な人だけが知ればよい情報を、社内チャットや休憩中の会話で広めないことが大切です。
3-3. 個人的なメモや控えを勝手に作らない
「あとで仕事をしやすいから」と、顧客情報を自分の手帳へ書き写したり、個人的な連絡先アプリへ登録したり、自分用の一覧表を作ったりすると、会社が管理できない場所に個人情報が増えてしまいます。
業務で必要な記録は、会社が決めた方法やシステムで管理しましょう。
3-4. 社外の人へ情報を渡すときは特に注意する
取引先、協力会社、外部スタッフなど、仕事上関係がある相手であっても、必要な範囲を超えて個人情報を渡してよいわけではありません。「仕事で付き合いがある会社だから大丈夫」と決めつけず、会社で定められた方法と範囲で取り扱います。
3-5. 退職後も、仕事で知った個人情報を自由に使ってよいわけではない
会社を退職したからといって、在職中に知った顧客の連絡先、相談内容、従業員の住所や病気、家族事情などを自由に話してよいわけではありません。
顧客名簿を持ち出したり、以前の顧客へ私的に連絡したり、SNSで「前の職場ではこんなお客さんがいた」と個人が分かる内容を投稿したりしないようにしましょう。
3-6. 第3章の確認ポイント
- 個人情報は業務上必要な範囲で利用する
- 閲覧できる立場でも、興味本位で情報を見ない
- 社内であっても、必要のない人へ個人情報を広げない
- 会社の情報を私的な連絡や目的に利用しない
- 個人的な手帳や連絡先へ勝手に情報を写さない
- 社外への共有は、会社のルールと必要な範囲を守る
- 退職後も、業務で知った個人情報を勝手に利用・口外しない
復習問題:個人情報の利用・共有
各問題の答えは「答えを見る」をクリックすると確認できます。
Q1. 接客した顧客と個人的に連絡を取りたいと思い、会社の顧客情報から電話番号を調べました。最も適切な判断はどれですか。
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正解:2. 業務のために預かった情報を私的な目的に利用してはいけない
仕事で閲覧できる情報は、個人的に利用するためのものではありません。業務目的の範囲で利用します。
Q2. 社内での個人情報共有について、最も適切なものはどれですか。
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正解:2. 業務上必要な人に、必要な範囲で共有する
同じ会社の中でも、業務上必要のない人まで個人情報を知る必要はありません。必要な人へ必要な範囲で共有します。
Q3. 仕事をしやすくするため、顧客の氏名と電話番号を自分の手帳に書き写す行為について、最も適切なものはどれですか。
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正解:3. 会社が決めた方法で管理し、個人的な控えを勝手に作らない
個人的な手帳や連絡先アプリに情報を移すと、会社が管理できない場所に個人情報が増えます。会社が決めた方法で管理します。
Q4. 協力会社から「作業に使うので顧客一覧を全部送ってください」と依頼されました。最も適切な考え方はどれですか。
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正解:3. 業務上必要な範囲と会社のルールを確認し、必要以上の情報を渡さない
仕事上の関係がある相手でも、必要以上の個人情報を渡してよいわけではありません。会社のルールと業務上必要な範囲を守ります。
Q5. 退職後の個人情報の扱いとして、最も適切なものはどれですか。
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正解:2. 在職中に知った顧客や従業員の個人情報を、退職後も勝手に利用・口外しない
退職したからといって、在職中に業務で知った個人情報を自由に使ったり話したりしてよいわけではありません。
書類・名簿・紙の取扱い
個人情報はデジタルデータだけではありません。申込書、顧客名簿、予約表、メモ、印刷物など、紙に書かれた情報も適切に扱う必要があります。
4-1. 個人情報が書かれた書類を放置しない
顧客名簿や申込書を、受付カウンター、共有スペース、会議室などに置いたままにすると、本来見る必要のない人の目に触れる可能性があります。
使用中の書類でも、席を離れるときや業務が終わったときは、会社で定められた場所へ戻すなど、第三者から簡単に見られないようにしましょう。
例:受付の予約表
受付に予約表を置いておくと便利でも、来店した顧客から他の人の氏名、電話番号、予約内容などが見える状態になっていないか確認が必要です。
4-2. 必要のない印刷やコピーを増やさない
個人情報を印刷・コピーすると、その分だけ管理する書類が増えます。「念のため」「自分用に」と必要以上に印刷したり、コピーを作ったりすると、紛失や置き忘れの原因になります。
4-3. 裏紙として再利用しない
氏名、住所、電話番号、顧客番号、相談内容などが印刷された紙を、裏紙としてメモや社内資料に再利用すると、思わぬところで他人の目に触れることがあります。
個人情報が記載された不要な紙は、会社のルールに従って廃棄しましょう。シュレッダーや溶解処理など、内容が簡単に読めない方法を利用することがあります。
4-4. 持ち出しは自己判断で行わない
自宅で続きをやるために申込書を持ち帰る、移動中に確認するため顧客名簿をカバンへ入れるなど、会社の外へ個人情報を持ち出すと、紛失や盗難の危険が高まります。
業務上持ち出しが必要な場合は、所属先の規程や決められた方法に従います。「今日だけ」「自分はなくさないから」という判断で勝手に持ち出さないようにしましょう。
4-5. メモにも個人情報が含まれることがある
電話を受けたときの付箋、折り返し連絡のメモ、相談内容を書いた紙なども、氏名や電話番号があれば個人情報を含むことがあります。小さなメモだからといって、そのままゴミ箱へ捨てたり、机に貼ったままにしたりしないようにします。
4-6. 第4章の確認ポイント
- 紙に書かれた情報も個人情報になる
- 申込書や名簿を人から見える場所へ放置しない
- 必要以上に印刷やコピーを増やさない
- 個人情報が書かれた紙を裏紙として再利用しない
- 書類を自己判断で社外へ持ち出さない
- 付箋や小さなメモも適切に管理・廃棄する
復習問題:書類・名簿・紙の取扱い
各問題の答えは「答えを見る」をクリックすると確認できます。
Q1. 受付で顧客の予約表を使用するとき、最も適切な扱いはどれですか。
答えを見る
正解:2. 必要なときだけ使用し、関係のない人から見えないように管理する
予約表や名簿には個人情報が含まれます。利用者や来訪者から他人の情報が見えないように管理します。
Q2. 個人情報が記載された資料の印刷について、最も適切なものはどれですか。
答えを見る
正解:3. 必要以上に印刷やコピーを増やさない
印刷やコピーを増やすほど管理対象も増え、置き忘れや紛失の機会が増えます。必要な範囲にとどめます。
Q3. 氏名と電話番号が印刷された不要な紙の扱いとして、最も適切なものはどれですか。
答えを見る
正解:3. 会社のルールに従い、内容を簡単に読めない方法で廃棄する
個人情報が印刷された紙を裏紙として再利用すると、別の場所で情報が見られる可能性があります。決められた方法で廃棄します。
Q4. 自宅で仕事の続きをするため、顧客の申込書を持ち帰ろうとしています。最も適切な考え方はどれですか。
答えを見る
正解:3. 業務上必要でも、所属先の規程や決められた方法に従う
社外への持ち出しは紛失や盗難の危険が高まります。自己判断ではなく、所属先の規程や決められた方法に従います。
Q5. 顧客から折り返し依頼があり、氏名と電話番号を付箋に書きました。用件が終わった後の対応として、最も適切なものはどれですか。
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正解:3. 個人情報を含むメモとして、会社のルールに従って処分する
付箋や小さなメモも、氏名や電話番号があれば個人情報を含みます。書類と同様に適切に管理・廃棄します。
メール・チャットでの取扱い
メールは便利な一方、宛先の選択ミスや添付ファイルの間違いによって、短時間で多くの個人情報が外部へ漏れることがあります。
5-1. To・Cc・Bccの違いを理解する
「To」と「Cc」に入力したメールアドレスは、通常、そのメールを受け取った他の受信者からも確認できます。一方、「Bcc」に入力したメールアドレスは、他の受信者には表示されません。
互いにメールアドレスを知る必要のない複数の顧客へ同じ案内を送る場合、会社のルールに従ってBccや一斉配信システムなどを利用します。ただし、どのような場合でも「複数人なら必ずBcc」という意味ではありません。社内の共同業務など、受信者同士で宛先を共有する必要がある場合はToやCcを使うこともあります。
To・Cc・Bccの基本
- To
- 主な宛先です。通常、他の受信者からもメールアドレスが見えます。
- Cc
- 内容を共有したい人へ送るときに使います。通常、他の受信者からもメールアドレスが見えます。
- Bcc
- 他の受信者にメールアドレスを表示せずに送信したい場合に使います。
5-2. 送信前に宛先を確認する
名前の似た相手を選んだ、以前の送信履歴から間違った宛先を選んだ、自動入力されたメールアドレスをそのまま使ったなど、誤送信は日常的な操作から起こります。
個人情報を含むメールを送る前には、宛先、Cc、Bcc、本文、添付ファイルを確認しましょう。特に外部の宛先が含まれている場合は注意が必要です。
5-3. 添付ファイルは「中身」まで確認する
正しいファイル名でも、別の顧客の情報が残っている、別シートに他の顧客名簿が入っている、過去のやり取りが残っているなど、ファイルを開かないと分からないことがあります。
例:似た名前のファイル
「申込一覧_8月.xlsx」を送るつもりが、同じフォルダーにあった「顧客一覧_8月.xlsx」を添付してしまいました。ファイル名だけで判断せず、送る相手と内容が合っているか確認することが大切です。
5-4. 転送・返信・全員に返信にも注意する
メールを転送すると、元のメール本文や過去のやり取り、署名、メールアドレスなども一緒に送られることがあります。「全員に返信」を使うと、本来知らせる必要のない人に内容が送られる場合もあります。
転送や返信をする前に、これまでの本文や宛先に、送ってはいけない個人情報が含まれていないか確認しましょう。
5-5. 業務チャットでも必要な範囲だけ共有する
社内チャットやグループウェアは便利ですが、参加者が多いグループへ顧客の氏名、電話番号、相談内容などを投稿すると、業務上必要のない従業員にも情報が広がることがあります。
「社内ツールだから安全」と考えるのではなく、誰が参加している場所なのか、どこまで共有する必要があるのかを考えましょう。
5-6. 第5章の確認ポイント
- To・Cc・Bccでメールアドレスの見え方が異なる
- 互いにアドレスを知らせる必要のない一斉送信では、会社が定めた安全な方法を使う
- 送信前に宛先、Cc、Bccを確認する
- 添付ファイルはファイル名だけでなく中身も確認する
- 転送や全員に返信では、過去の本文や宛先にも注意する
- 社内チャットでも必要のない個人情報を広げない
復習問題:メール・チャットでの取扱い
各問題の答えは「答えを見る」をクリックすると確認できます。
Q1. 互いに面識のない複数の顧客へ同じ案内メールを送る場合の考え方として、最も適切なものはどれですか。
答えを見る
正解:3. 会社のルールに従い、Bccや一斉配信システムなど他の受信者にアドレスが見えない方法を使う
互いにメールアドレスを知る必要のない相手への一斉送信では、他の受信者からアドレスが見えない方法を使います。
Q2. メールソフトが宛先を自動入力したときの対応として、最も適切なものはどれですか。
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正解:2. 送信前に宛先、Cc、Bccを確認する
自動入力や送信履歴から似た名前の相手を選ぶ誤送信があります。送信前に宛先を確認します。
Q3. 顧客へExcelファイルを送るときの確認として、最も適切なものはどれですか。
答えを見る
正解:3. ファイル名だけでなく、内容や別シートに他の顧客情報が残っていないか確認する
ファイル名が正しくても、別シートや過去データに他人の情報が残っている場合があります。送信前に中身まで確認します。
Q4. メールの転送や「全員に返信」を使う際の注意として、最も適切なものはどれですか。
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正解:3. 過去の本文、署名、メールアドレスなど不要な情報が含まれていないか確認する
転送や全員に返信では、元の本文や宛先に本来送る必要のない個人情報が含まれることがあります。
Q5. 業務チャットへの投稿として、最も適切なものはどれですか。
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正解:3. 誰が参加している場所かを確認し、業務上必要な情報だけ共有する
社内ツールでも、参加者全員がその個人情報を必要としているとは限りません。共有先と必要な範囲を考えます。
PC・スマホ・USB・クラウド
この章では機器の詳しい操作方法ではなく、個人情報を会社の管理外へ出さないために必要な基本行動を確認します。
6-1. 離席時は画面を他人から見られない状態にする
顧客情報や従業員情報を表示したまま席を離れると、来訪者や業務に関係のない人から画面を見られる可能性があります。短時間でも、離席するときは画面ロックなどを利用しましょう。
6-2. 私物のUSBメモリを勝手に会社のパソコンへ接続しない
USBメモリなどの外部記憶媒体は、ファイルを簡単に移動できる一方、ウイルス感染や情報持ち出しの原因になることがあります。私物のUSBメモリや、所有者・管理状況が分からないUSBメモリを、自己判断で会社のパソコンへ接続しないようにしましょう。
会社がUSBメモリの利用を認めている場合でも、使用できる媒体や保存できる情報など、所属先のルールに従います。
避けたい行動
- 自宅で使っている私物USBを勝手に接続する
- 拾ったUSBや出所不明のUSBを試しに接続する
- 顧客名簿を私物USBへコピーして持ち帰る
- 会社の許可なく業務データを個人所有の媒体へ保存する
安全な考え方
- 会社で認められた媒体や方法だけを利用する
- 出所の分からないUSBを接続しない
- 個人情報を自己判断で持ち出さない
- 利用ルールがある場合は、そのルールに従う
6-3. 個人契約のクラウドへ勝手に保存しない
自宅でも作業できるように、会社の顧客情報を自分のクラウドストレージへアップロードする、自分のメールアドレスへ送る、といった行為は、会社が管理できない場所へ個人情報を移すことになります。
クラウドサービスそのものが危険という意味ではありません。会社が契約・承認しているサービスを、会社のルールに従って利用することが大切です。
6-4. 私物スマホで業務情報を勝手に撮影・保存しない
「あとで確認したいから」と顧客名簿やパソコン画面を私物スマホで撮影すると、写真が私物端末や個人のクラウドへ保存される場合があります。会社が認めていない方法で個人情報を私物端末へ移さないようにしましょう。
6-5. 会社で認められた方法を使う
USB、クラウド、スマートフォン、外部サービスは、すべて一律に禁止されているとは限りません。業務上必要な場合は、会社が認めている機器・サービス・保存場所・持ち出し方法を利用します。
検定では、「便利だから勝手に使う」のではなく、個人情報を会社の管理外へ無断で移さないという考え方を重視します。
6-6. 第6章の確認ポイント
- 個人情報を表示したまま離席しない
- 私物や出所不明のUSBを勝手に会社PCへ接続しない
- 顧客情報を私物USBへ勝手にコピーしない
- 個人契約のクラウドへ会社のデータを無断で保存しない
- 私物スマホで個人情報を勝手に撮影・保存しない
- 会社が認めた機器・サービス・方法を利用する
復習問題:PC・スマホ・USB・クラウド
各問題の答えは「答えを見る」をクリックすると確認できます。
Q1. 顧客情報を画面に表示したまま短時間席を離れる場合、最も適切な対応はどれですか。
答えを見る
正解:3. 短時間でも画面ロックなどを行い、第三者から見られない状態にする
短時間でも、来訪者や業務に関係のない人から画面を見られる可能性があります。離席時は画面ロックなどを使います。
Q2. 自宅で使っている私物USBメモリを会社のパソコンへ接続したい場合、最も適切な考え方はどれですか。
答えを見る
正解:3. 会社のルールを確認し、認められていない私物USBを勝手に接続しない
私物USBは管理状況が会社から分かりません。ウイルス感染や情報持ち出しを防ぐため、会社のルールに従います。
Q3. 机の近くで所有者不明のUSBメモリを見つけました。最も適切な対応はどれですか。
答えを見る
正解:3. 出所が分からないUSBを不用意に接続しない
出所不明のUSBには不正なプログラムなどが含まれている可能性があります。中身を確かめるために不用意に接続しないようにします。
Q4. 自宅で作業するため、顧客データを自分のクラウドストレージへ保存しようとしています。最も適切な考え方はどれですか。
答えを見る
正解:3. 会社が承認していない個人契約のクラウドへ勝手に保存しない
個人契約のクラウドへ保存すると、会社が管理できない場所にデータが移ります。会社が認めたサービスや方法を利用します。
Q5. 顧客名簿を後で確認したいため、私物スマホで画面を撮影する行為について、最も適切なものはどれですか。
答えを見る
正解:3. 会社が認めていない方法で個人情報を私物端末へ移さない
私物スマホで撮影すると、写真が私物端末や個人クラウドへ保存される場合があります。会社が認めていない方法で移さないようにします。
SNS・撮影・生成AI・社外作業
新しいサービスや便利な機能を使うときも、「個人情報を会社の管理外へ出していないか」という視点が必要です。
7-1. 職場で写真や動画を撮るときは背景に注意する
職場で写真を撮影すると、本人が意図していなくても、顧客名簿、予約表、パソコン画面、ホワイトボード、名札、郵便物などが背景に写り込むことがあります。
特に、その場で素早く撮影して投稿するタイプのSNSや、日常の写真を気軽に共有するサービスでは、撮影前に周囲を確認することが大切です。
例:休憩中の写真
休憩中に職場で写真を撮りSNSへ投稿したところ、背景のパソコン画面に顧客の氏名と電話番号が表示されていました。主役が自分の写真であっても、背景に個人情報が写っていれば漏えいにつながる可能性があります。
7-2. SNSに仕事で知った個人情報を書かない
「今日こんなお客さんが来た」「○○会社の人からこんな相談を受けた」など、氏名を書いていなくても、日時、場所、職業、年齢、出来事などを組み合わせることで、本人が分かる場合があります。
非公開アカウントや友達だけの投稿であっても、スクリーンショットや転載によって情報が広がる可能性があります。業務で知った個人情報や私的な事情を、SNSの話題にしないようにしましょう。
7-3. 生成AIへ個人情報をそのまま入力しない
生成AIは、文章作成、要約、アイデア出しなどに便利ですが、外部サービスへ入力した情報がどのように扱われるかは、サービスや契約内容によって異なります。
会社が利用を認めていない生成AIへ、顧客の氏名、電話番号、メールアドレス、相談内容、従業員の病気や家族事情などをそのまま貼り付けて文章を作らせることは避けましょう。会社で生成AIの利用ルールが定められている場合は、そのルールに従います。
氏名を削除しても、勤務先、住所、具体的な出来事、利用履歴などを組み合わせると、本人が分かる場合があります。「名前を消したから個人情報ではない」と決めつけず、入力する情報全体を確認しましょう。
7-4. 社外で画面や書類を見られないようにする
電車、カフェ、待合室などで仕事をすると、隣の人や後ろの人からパソコン画面や書類が見えることがあります。顧客名や相談内容などを扱う場合は、場所にも注意が必要です。
また、社外で顧客名や従業員情報について電話やオンライン会議をするときも、周囲の人に聞かれないようにしましょう。
7-5. 自宅作業のために勝手にデータを送らない
「家で続きをやりたい」という理由で、自分のメール、自分のクラウド、自分のスマホへ会社の個人情報を送ると、会社が管理できない場所にデータが残ることがあります。
在宅勤務や持ち帰り作業が認められている場合は、会社が用意・指定している方法を利用しましょう。
7-6. 第7章の確認ポイント
- 職場で撮影するときは、画面・書類・名簿などの写り込みを確認する
- 仕事で知った顧客や従業員の情報をSNSの話題にしない
- 非公開SNSでも情報が外へ広がる可能性がある
- 会社が認めていない生成AIへ個人情報をそのまま入力しない
- 氏名を消しただけで安全とは限らない
- 社外では画面、書類、会話を第三者から見聞きされないように注意する
- 自宅作業のために個人情報を私物環境へ勝手に送らない
復習問題:SNS・撮影・生成AI・社外作業
各問題の答えは「答えを見る」をクリックすると確認できます。
Q1. 休憩中に職場でSNS用の写真を撮るとき、最も適切な行動はどれですか。
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正解:3. 顧客名簿、予約表、パソコン画面などが背景に写っていないか確認する
写真の主役が自分でも、背景に顧客名や電話番号などが写れば漏えいにつながる可能性があります。
Q2. SNSに仕事の出来事を投稿する場合の考え方として、最も適切なものはどれですか。
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正解:3. 日時や職業などの組み合わせでも本人が分かる場合があるため、業務で知った個人情報を話題にしない
氏名がなくても、日時、場所、職業、具体的な出来事などから本人が分かる場合があります。仕事で知った情報をSNSの話題にしないようにします。
Q3. 会社が利用を認めていない生成AIに、顧客から届いた相談メールを入力して返信文を作る場合、最も適切な考え方はどれですか。
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正解:3. 顧客の個人情報をそのまま外部サービスへ入力せず、会社の利用ルールに従う
外部サービスへ入力した情報がどのように扱われるかはサービスや契約によって異なります。会社のルールに従い、個人情報を無断で入力しません。
Q4. 生成AIへ入力する文章から氏名だけを削除しました。最も適切な考え方はどれですか。
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正解:2. 勤務先、住所、具体的な出来事などから本人が分かる可能性も考える
氏名を消しても、勤務先、住所、利用履歴、具体的な出来事などを組み合わせて本人が分かる場合があります。
Q5. カフェで会社の顧客情報を確認しながら仕事をする場合、最も適切な行動はどれですか。
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正解:1. 周囲から画面や書類が見えないか、会話を聞かれないかに注意する
社外では、隣や後ろの人から画面や書類を見られたり、会話を聞かれたりする可能性があります。場所にも注意が必要です。
誤送信・紛失・漏えい時の対応
どれだけ注意していても、誤送信や紛失などが起きる可能性はあります。事故を起こしたあとに隠したり放置したりすると、被害が広がることがあります。
8-1. 「少しくらいだから」と自己判断で済ませない
メールを1人に誤送信した、書類を一時的に見失った、他の顧客の情報を間違って見せてしまったなど、本人は小さなミスだと思っても、個人情報の漏えいにつながっている可能性があります。
「すぐ削除したから大丈夫」「相手は知り合いだから問題ない」「見られたか分からないから黙っておこう」と自己判断しないようにしましょう。
8-2. 誤送信に気付いたら、速やかに社内ルールに従って報告する
間違った相手へメールやファイルを送ったことに気付いたら、まず所属先で定められた責任者や窓口へ速やかに報告します。送信取消機能が使えた場合でも、相手側に内容が残っている可能性があります。
報告するときに整理したいこと
- いつ起きたか
- 何を送った・なくした・見せたのか
- どのような個人情報が含まれていたか
- 誰に送った、または誰が見た可能性があるか
- 何人分の情報が含まれていたか
- 気付いたあとに何をしたか
8-3. 書類・USB・端末を紛失した場合も報告する
顧客名簿、申込書、USBメモリ、会社のスマートフォンやパソコンなどを紛失した場合、「自分でもう少し探してから」と長時間報告を遅らせると、必要な対応が遅れることがあります。
個人情報が入っている可能性がある場合は、所属先のルールに従って速やかに報告しましょう。
8-4. 間違って公開した場合は、削除だけで終わらせない
SNS、Webサイト、共有フォルダーなどへ誤って個人情報を公開してしまった場合、投稿やファイルを削除しても、すでに誰かが閲覧・保存している可能性があります。
自分で削除したから終わりと考えず、何が公開されたのか、どのくらいの時間公開されていたのかなどを確認し、所属先のルールに従って報告します。
8-5. ミスを隠さないことが被害拡大防止につながる
個人情報に関する事故では、早い段階で状況を把握できれば、送信先への対応、アカウントや共有設定の変更、本人への対応など、被害を広げないための行動を取りやすくなります。
怒られるのが嫌だから、恥ずかしいからという理由で隠さず、事故やそのおそれに気付いたときは、決められた方法で速やかに報告することが大切です。
8-6. 第8章の確認ポイント
- 小さなミスに見えても自己判断で隠さない
- 誤送信に気付いたら、所属先のルールに従って速やかに報告する
- 書類、USB、端末の紛失も個人情報漏えいにつながる可能性がある
- 削除や送信取消ができても、それだけで終わりと判断しない
- 報告するときは、何が・いつ・誰に・どの程度起きたかを整理する
- ミスを隠さず早く共有することが、被害拡大の防止につながる
復習問題:誤送信・紛失・漏えい時の対応
各問題の答えは「答えを見る」をクリックすると確認できます。
Q1. 顧客情報を別の相手へメールで誤送信したことに気付きました。最も適切な対応はどれですか。
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正解:3. 所属先で定められた方法に従い、速やかに報告する
小さな誤送信に見えても、個人情報の漏えいにつながる可能性があります。自己判断で隠さず、所属先のルールに従って速やかに報告します。
Q2. 誤送信したメールの送信取消機能が成功したように見えます。最も適切な考え方はどれですか。
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正解:2. 相手側に内容が残っている可能性もあるため、会社のルールに従って対応する
送信取消が表示されても、すでに相手が閲覧していたり、別の環境に内容が残っていたりする可能性があります。
Q3. 顧客名簿を入れたカバンが見当たりません。最も適切な対応はどれですか。
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正解:3. 個人情報が入っている可能性があるため、所属先のルールに従って速やかに報告する
書類や端末などを紛失した場合は、必要な対応を早く始められるよう、自己判断で報告を遅らせないことが大切です。
Q4. Webサイトに顧客情報を誤って掲載し、すぐに削除しました。最も適切な考え方はどれですか。
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正解:2. 削除前に誰かが閲覧・保存した可能性もあるため、会社のルールに従って報告する
削除しても、公開中に誰かが閲覧・保存している可能性があります。削除しただけで終わりと判断しないようにします。
Q5. 個人情報に関する事故を報告するときに整理する内容として、最も適切なものはどれですか。
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正解:2. いつ、何が、誰に、どの程度起きたか、気付いた後に何をしたかを整理する
事故対応では、いつ、何が起き、どのような情報が、誰に、どの程度関係するのかなど、事実を整理して共有することが重要です。
検定前に確認したいテーマ
検定では、法律用語を暗記しているかだけではなく、実際の職場でどの行動が適切かを判断できるかを確認します。各章の内容を振り返り、「なぜその行動が危険なのか」まで考えておきましょう。
第1章
- 個人情報の範囲
- 組み合わせで個人が分かる情報
- 公開情報の取扱い
- 顧客・従業員の情報
- 病歴・健康情報
- 家族情報
- マイナンバー
第2章
- 顧客同士の情報
- 従業員の私的連絡先
- 家族・友人からの問い合わせ
- 休みの理由・病気
- 職場外での会話
第3章
- 業務目的での利用
- 社内共有の範囲
- 私的利用
- 個人的な控え
- 社外への共有
- 退職後の取扱い
第4章
- 書類の放置
- 印刷・コピー
- 裏紙利用
- 書類の持ち出し
- 付箋・メモ
- 安全な廃棄
第5章
- To・Cc・Bcc
- 一斉送信
- 宛先の確認
- 添付ファイル
- 転送・全員に返信
- 業務チャット
第6章
- 離席時の画面ロック
- 私物USB
- 出所不明のUSB
- 個人契約のクラウド
- 私物スマホへの保存
- 会社が認めた方法の利用
第7章
- 写真・動画の写り込み
- SNS投稿
- 生成AIへの入力
- 氏名を消した情報
- 社外での画面・会話
- 自宅へのデータ送信
第8章
- メール誤送信
- 書類・USB・端末の紛失
- 誤公開
- 事故時の報告
- 状況の整理
- 隠さず早く対応すること
参考文献・参考リンク
本学習ページは、個人情報保護委員会やIPAなどが公表している情報を参考に作成しています。法令・ガイドライン等は改正されることがありますので、最新情報や詳しい内容は各公的機関のWebサイトもご確認ください。
個人情報保護委員会
個人情報の定義、要配慮個人情報、利用目的、安全管理措置、第三者提供など、個人情報保護法の基本的な考え方がまとめられています。
個人情報保護委員会 FAQ
個人情報とは何か、公開されている個人情報の取扱い、要配慮個人情報などについて、具体的なQ&Aが掲載されています。
個人情報保護委員会
生成AIサービスへ個人情報・個人データを入力する際の注意点が示されています。業務で生成AIを利用する場合は、所属先のルールや利用するサービスの取扱いも確認する必要があります。
学習が終わったら、検定に挑戦しましょう
個人情報取扱実務検定では、会社や職場で個人情報を扱う際の基本知識と、実際の場面で適切な行動を選べるかを確認します。「知っている」だけでなく、「この場面ではどうするべきか」を考えながら受験してください。
