KLCオンライン検定 学習ページ
スマホ安全利用検定
学習ガイド
子どもからシニアまで、スマートフォンを安心して使うために必要な知識を学びます。難しい専門用語を覚えることよりも、「この電話やメッセージは大丈夫か」「この写真を投稿してよいか」「この申込みをしてよいか」「困ったときにどうすればよいか」を、自分で考えて判断できることを重視しています。
個人情報・アカウント
SNS・ゲーム
詐欺対策
ネットリテラシー
トラブル対応
この学習ページについて
スマートフォンは、電話やメールだけでなく、メッセージ、写真、SNS、動画、ゲーム、地図、買い物、銀行、決済、学習、病院や行政の手続きなど、生活のさまざまな場面で使われています。
便利な一方で、個人情報の流出、アカウントの乗っ取り、SNS上のトラブル、ゲームやアプリの課金、偽SMS、フィッシング詐欺、サポート詐欺など、スマホをきっかけとしたトラブルもあります。
起こりやすいトラブルは年齢によって少し異なります。子どもでは、SNSやオンラインゲームで知らない人とつながる、写真を送る、学校や自宅につながる情報を投稿する、ゲームへ課金するなどのトラブルがあります。シニアでは、警察や行政機関、金融機関などを名乗る電話、偽SMS、サポート詐欺、SNSをきっかけとした投資詐欺などに注意が必要です。
大切なのは、スマホを怖がって使わないことではありません。便利に使いながら、「少し変だと思ったら止まる」「別の方法で確認する」「一人で判断しない」という習慣を身につけることです。
- 急がされても、その場で操作・契約・送金をしない
- SMSやメールのリンクから安易にログインしない
- パスワード・暗証番号・認証コードを人に教えない
- 知らない人へ個人情報や写真を安易に送らない
- 少しでも変だと思ったら、家族や公式窓口などへ確認する
学習内容
第2章個人情報とアカウントを守る写真、位置情報、パスワード、認証コード、アプリ権限、乗っ取り対策を学びます。
第3章SNS・オンラインゲーム・ネット上の交流投稿、知らない人とのやり取り、写真、誹謗中傷、闇バイト、家庭でのルールを学びます。
第4章電話・SMS・詐欺・なりすましニセ警察、偽SMS、フィッシング、投資詐欺、サポート詐欺などを学びます。
第5章ネットリテラシー・買い物・課金情報の見極め、広告、AI生成情報、ネット通販、定期購入、アプリ課金を学びます。
第6章トラブルが起きたときの対応リンクを開いた、情報を入力した、送金した、スマホをなくした場合などの対応を学びます。
スマホを安全に使う基本
スマートフォンには、写真、連絡先、メッセージ、買い物や決済の情報など、大切な情報がたくさん入っています。まずはスマホ本体を安全な状態にして使うことが基本です。
1-1. スマホは「持ち歩くパソコン」
スマートフォンは電話だけでなく、インターネットにつながるコンピューターです。Webサイトを見たり、アプリを入れたり、写真を保存したり、買い物や決済をしたりできます。
そのため、不正なWebサイト、不審なアプリ、偽の警告、詐欺メッセージなどにも注意が必要です。「スマホだから安全」と考えず、大切な情報が入った機器として扱いましょう。
1-2. OSとアプリを更新する
iPhoneではiOS、AndroidスマホではAndroidという基本ソフトが動いています。これをOSといいます。
OSやアプリには、後から安全上の問題が見つかることがあります。更新には、新しい機能を追加するだけでなく、安全上の問題を修正する役割もあります。更新のお知らせが出たら、内容を確認して適切に更新しましょう。
覚えておきたい言葉
- OS
- スマホを動かすための基本ソフトです。iOSやAndroidなどがあります。
- アップデート
- OSやアプリを新しい状態に更新することです。安全上の問題を修正する更新もあります。
1-3. アプリは公式ストアから入れる
アプリを入れるときは、iPhoneならApp Store、AndroidスマホならGoogle Playなど、スマホに用意されている公式のアプリストアを利用するのが基本です。
ただし、公式ストアにあるというだけで、そのアプリが自分に必要か、信頼できる提供元かまで決まるわけではありません。アプリ名、提供元、説明、更新状況、求められる権限なども確認しましょう。
SMSやメール、Webサイトで「このアプリを入れてください」と案内されても、すぐにインストールしないことが大切です。
1-4. 画面ロックを設定する
スマホをなくしたり置き忘れたりしたとき、画面ロックがないと、他人に中身を見られたり、アプリを操作されたりする可能性があります。
パスコード、指紋認証、顔認証などを設定しましょう。「0000」「1234」や誕生日など、他人に推測されやすい番号は避けます。
1-5. 紛失に備えて「端末を探す機能」を確認する
スマホには、紛失した端末の場所を確認したり、遠隔でロックしたりできる機能があります。実際になくしてから設定することは難しいため、普段から利用できる状態か確認しておきましょう。
1-6. 写真や連絡先のバックアップも考える
スマホは紛失だけでなく、故障や機種変更によってデータを失うこともあります。大切な写真や連絡先などは、自分の利用方法に合ったバックアップ方法を確認しておきましょう。
バックアップ先のアカウント自体も大切な情報です。パスワードや追加の本人確認を設定し、他人に使われないようにします。
1-7. Wi-Fiは提供元を確認する
駅、ホテル、商業施設などでは無料Wi-Fiを利用できることがあります。便利ですが、名前が似ている別のWi-Fiへ間違えて接続することもあります。
接続するときは、施設が案内しているWi-Fi名かを確認しましょう。銀行やクレジットカードなど重要な操作をするときは、接続先に不安があるWi-Fiを避ける方法もあります。
1-8. Bluetoothや共有機能も使わないときは確認する
Bluetoothや近くの端末へ写真などを送る共有機能は便利ですが、知らない相手から接続や受信の要求が表示されることがあります。
心当たりのない接続や受信を許可せず、使わない機能は必要に応じてオフにするなど、自分の利用状況に合わせて設定しましょう。
1-9. 安全機能だけに頼りすぎない
スマホや携帯電話会社には、迷惑電話や迷惑SMSを知らせる機能、危険なWebサイトへのアクセスを防ぐ機能などがあります。こうした機能は安全利用の助けになります。
ただし、安全機能だけですべての危険を見つけられるわけではありません。「急がせる」「お金を求める」「認証コードを聞く」など、不審な点に自分で気づくことも大切です。
1-10. 第1章の確認ポイント
- スマホには大切な情報が多く入っている
- OSとアプリを適切に更新する
- アプリは原則として公式ストアから入れ、提供元や権限も確認する
- 画面ロックを設定する
- 端末を探す機能を確認しておく
- 必要なデータはバックアップも考える
- Wi-Fiは提供元を確認する
- 心当たりのない接続や共有要求を許可しない
- 安全機能だけに任せず、自分でも確認する
個人情報とアカウントを守る
スマホには、氏名や住所だけでなく、写真、位置情報、連絡先、メッセージ、買い物や決済の情報などが入っています。アカウントを守ることは、自分の情報やお金を守ることにもつながります。
2-1. 個人情報は氏名や住所だけではない
電話番号、メールアドレス、顔写真、学校名、勤務先、位置情報、家族の情報、購入履歴なども、個人に結びつく情報です。
1つの情報だけでは本人が分からなくても、写真の背景、投稿時間、駅名、店名、制服などを組み合わせると、住んでいる地域や生活範囲が推測されることがあります。
2-2. 写真は背景まで確認する
写真には、本人が気づいていない情報が写っていることがあります。自宅の表札、郵便物、学校の制服、名札、病院の診察券、車のナンバー、駅名、パソコンの画面、家の窓から見える景色などです。
写真を送ったりSNSへ投稿したりする前に、人物だけでなく背景まで確認しましょう。
2-3. 位置情報の共有範囲を確認する
地図、天気、写真、SNSなどのアプリは、位置情報を利用することがあります。必要なアプリには便利ですが、すべてのアプリへ同じように許可する必要はありません。
「アプリの使用中だけ」など、スマホに用意されている設定を使って、必要な範囲だけ許可する方法もあります。家族や友人と位置情報を共有している場合も、誰といつまで共有しているか確認しましょう。
2-4. パスワードを使い回さない
同じメールアドレスとパスワードを複数のサービスで使っていると、1つのサービスから情報が漏れたとき、別のサービスにも不正ログインされることがあります。
サービスごとに違うパスワードを使うのが基本です。スマホやブラウザにあるパスワード管理機能を利用すると、自分ですべてのパスワードを覚える負担を減らせます。
2-5. 追加の本人確認を利用する
サービスによっては、パスワードだけでなく、認証アプリ、SMSで届く認証コード、指紋や顔などを使って本人確認を行う機能があります。二段階認証、二要素認証などと呼ばれます。
利用できる場合は設定しておくと、不正ログインへの対策になります。
2-6. パスキーという方法もある
サービスによっては、パスワードの代わりに、スマホの画面ロック、指紋認証、顔認証などを使ってログインする「パスキー」に対応している場合があります。
パスキーは、利用できるサービスでアカウントを守る方法の一つです。サービスの案内を確認して利用しましょう。
SMSなどで届く認証コードは、本人確認のための大切な番号です。銀行、携帯会社、通販会社、警察、サポート担当などを名乗る相手から「今届いた数字を教えてください」と言われても、電話やメッセージで伝えないようにしましょう。
2-7. アプリが求める権限を確認する
アプリは、カメラ、マイク、位置情報、連絡先、写真などを利用するために許可を求めることがあります。
アプリの目的と関係のなさそうな権限まで求められたら注意しましょう。「なぜこの許可が必要なのだろう」と疑問に思ったら、いったん許可せず、必要性を確認します。
2-8. 身に覚えのないログイン通知を放置しない
「新しい端末からログインがありました」「パスワードが変更されました」といった通知が来たら、自分で行った操作か確認しましょう。
身に覚えがない場合は、通知内のリンクからではなく、公式アプリや自分で確認した公式サイトからログイン状況を確認します。必要に応じてパスワードを変更し、公式サポートへ連絡します。
2-9. 第2章の確認ポイント
- 個人情報は氏名や住所だけではない
- 写真は背景まで確認する
- 位置情報は必要な範囲で共有する
- 同じパスワードを使い回さない
- 利用できる場合は追加の本人確認を設定する
- パスキーもアカウントを守る方法の一つ
- 認証コードを他人へ教えない
- アプリの権限は必要性を確認する
- 身に覚えのないログイン通知を放置しない
SNS・オンラインゲーム・ネット上の交流
SNSやオンラインゲーム、メッセージアプリは、人とつながれる便利なサービスです。しかし、相手の顔が見えないため、相手が本当に名乗っている本人なのか分からないこともあります。
3-1. SNSの投稿は広がることがある
SNSへ投稿した文章、写真、動画は、自分で削除しても、他の人が保存や転載をしていれば残ることがあります。
投稿する前に、「知らない人に見られても困らないか」「学校や自宅、勤務先が分からないか」「家族や友人の情報まで含まれていないか」を確認しましょう。
3-2. 他人の写真や情報を勝手に投稿しない
自分にとって楽しい写真でも、写っている相手は公開されたくない場合があります。他人の顔、名前、勤務先、学校、失敗談などを、本人へ確認せず投稿しないようにしましょう。
写真の背景に他人の名札や郵便物、パソコン画面などが写っていないかも確認します。
3-3. 知らない人をプロフィールだけで信用しない
SNSやオンラインゲームでは、知らない人からメッセージが届いたり、友達になろうと誘われたりすることがあります。表示されている名前、年齢、顔写真が本当とは限りません。
特に子どもは、学校名、住んでいる地域、本名、顔写真、よく行く場所などを知らない人へ教えないようにしましょう。「会おう」「別のアプリで話そう」「親には内緒にして」と言われた場合は、やり取りを続けず、保護者や信頼できる大人へ相談します。
3-4. 下着姿や裸の写真を撮らない・送らない
SNSやオンラインゲームで知り合った相手から、写真を送るよう求められることがあります。最初は普通の顔写真でも、だんだん要求が強くなる場合があります。
下着姿や裸の写真・動画は撮らない、送らないことが大切です。一度送った画像は、相手に保存されたり、別の人へ送られたりする可能性があります。
さらに写真を送るよう求められたり、お金を要求されたりしても、相手の要求に応じ続けず、保護者や学校など信頼できる大人へ早めに相談しましょう。
3-5. 誹謗中傷や悪口を投稿しない
ネット上でも、相手を傷つける言葉、根拠のない悪口、個人情報をさらす行為などは大きなトラブルにつながります。
匿名のアカウントでも、何を書いてもよいわけではありません。腹が立ったときほど、すぐに投稿せず時間を置いて読み直しましょう。
3-6. グループ内だけの投稿でも広がることがある
「友達だけ」「クラスのグループだけ」「ゲーム仲間だけ」に送った内容でも、スクリーンショットや転送によって外へ広がることがあります。
公開範囲を狭くすることは大切ですが、「この相手だけだから何を送っても大丈夫」とは考えないようにしましょう。
3-7. 「簡単に稼げる」「高額報酬」に注意する
SNSには、「簡単な仕事で高収入」「荷物を受け取るだけ」「口座を貸すだけ」などと誘う投稿があります。中には、犯罪に加わることになる、いわゆる「闇バイト」につながるものもあります。
仕事の内容がはっきりしない、高額な報酬だけを強調する、身分証明書や銀行口座の情報をすぐ送るよう求める場合は、応募する前に家族や学校などへ相談しましょう。
3-8. 家庭でスマホのルールを決める
子どもがスマホを使う場合は、保護者と一緒に利用方法を確認することが大切です。利用時間、SNS、知らない人とのやり取り、写真投稿、アプリのインストール、課金などについて、家庭で分かりやすいルールを決めておきましょう。
年齢や使い方に合わせて、フィルタリングやペアレンタルコントロールを利用する方法もあります。制限するだけではなく、なぜその設定が必要なのかを一緒に確認することも大切です。
3-9. 第3章の確認ポイント
- SNSの投稿は削除後も残ることがある
- 他人の写真や個人情報を勝手に投稿しない
- 知らない人のプロフィールをそのまま信用しない
- 学校名・住所・顔写真などを知らない人へ教えない
- 下着姿や裸の写真・動画を撮らない、送らない
- 「親には内緒」と言われたら信頼できる大人へ相談する
- グループ内の内容でも外へ広がることがある
- 高額報酬だけを強調する怪しい募集に注意する
- 家庭で利用・投稿・課金などのルールを決める
電話・SMS・詐欺・なりすまし
スマホを使った詐欺は、Webサイトだけから始まるわけではありません。電話、SMS、メール、SNSの広告やメッセージなど、さまざまな方法で近づいてきます。
4-1. 知らない電話には慎重に対応する
知らない番号や、心当たりのない海外の番号から電話が来た場合は、無理に出る必要はありません。
電話に出た場合でも、「未納料金」「口座が犯罪に使われている」「還付金がある」「逮捕される」「今日中に手続きが必要」など、不安をあおる話が出たら、その場で手続きせず一度電話を切りましょう。
4-2. 警察官を名乗る「ニセ警察詐欺」
警察官などを名乗り、「あなたの口座が犯罪に使われている」「逮捕状が出ている」「資産を確認する必要がある」などと不安にさせ、お金や資産をだまし取ろうとする手口があります。
ビデオ通話で警察手帳や書類のような画像を見せたり、警察に見えるWebサイトへ誘導したりする手口もあります。見た目だけで本物とは判断できません。
送金や資産の移動を求められたら、その場で従わず電話を切り、相手から教えられた番号ではなく、自分で確認した警察の連絡先から確認しましょう。
4-3. 家族・行政機関・金融機関になりすます手口
家族を名乗って「スマホが壊れて番号が変わった」「急いでお金が必要」と連絡したり、行政機関や金融機関を名乗って「還付金がある」「未納料金がある」と連絡したりする詐欺があります。
知っている名前や有名な組織名が表示されていても、それだけでは信用しません。家族なら以前から知っている番号へかけ直す、行政機関や金融機関なら公式サイトなどで連絡先を調べ直すなど、別の方法で確認します。
4-4. フィッシング詐欺と偽SMS
銀行、クレジットカード会社、通販サイト、宅配業者、携帯会社、行政機関などを装い、偽サイトへ誘導してID、パスワード、カード番号、認証コードなどを入力させる手口をフィッシング詐欺といいます。
こんなメッセージは要注意
- 「お荷物を持ち帰りました。こちらから確認してください」
- 「クレジットカードの利用を停止しました」
- 「料金が未納です。本日中に手続きしてください」
- 「アカウントを停止します。本人確認をしてください」
本当に利用している会社名が書かれていても、メッセージ内のリンクから手続きせず、公式アプリや自分で確認した公式サイトから確認しましょう。
4-5. 「急いでください」は立ち止まる合図
詐欺では、「本日中」「24時間以内」「利用停止」「法的措置」「逮捕」など、考える時間を与えず急がせる言葉が使われることがあります。
急がされているときほど、その場で決めず、いったん操作や会話を止めて確認しましょう。
4-6. SNS型投資詐欺
SNSの広告やメッセージをきっかけに、「有名人が勧めている」「先生が教える」「このグループだけの情報」などと投資へ誘う詐欺があります。
最初は利益が出ているような画面を見せたり、少額を引き出せたりして信用させ、その後に大きな金額を送らせる場合があります。SNSで知り合った相手やグループから投資を勧められた場合は、相手の説明だけで送金しないようにしましょう。
4-7. ロマンス詐欺・親しくなった相手からの送金要求
SNSなどで知り合った相手と長くやり取りして親しくなった後、「一緒に投資しよう」「病気になった」「荷物を受け取る費用が必要」などとお金を求められることがあります。
顔写真やビデオ通話があっても、本当にその人物とは限りません。会ったことのない相手からお金を求められた場合は、一人で判断せず周囲へ相談しましょう。
4-8. 偽警告・サポート詐欺
Webサイトを見ていると、突然「ウイルスに感染しました」「個人情報が流出しています」「今すぐ電話してください」などと大きく表示されることがあります。
画面に電話番号が表示されても、そこへ電話しないようにしましょう。電話すると、不要な契約や支払いを求められたり、遠隔操作のためのアプリを入れるよう指示されたりすることがあります。
遠隔操作アプリは正規のサポートでも使われることがありますが、知らない相手や不審な広告・電話から案内された場合は注意が必要です。相手の指示だけでアプリを入れたり、画面共有や遠隔操作を許可したりしないようにしましょう。
4-9. QRコードや検索広告もリンクの一種
QRコードを読み取ると簡単にWebサイトを開けますが、読み取る前にはどこへつながるか分かりません。読み取った先でログイン情報やカード番号を求められたら、入力前に本当に必要な手続きか確認しましょう。
また、検索結果の上に表示される広告が公式サイトとは限りません。銀行、通販、旅行予約、チケット、行政手続きなど、お金や個人情報を入力する場合は、公式アプリや自分で確認した公式サイトを利用しましょう。
4-10. 架空請求・ワンクリック請求
Webサイトを開いただけなのに「登録完了」「料金を支払ってください」と表示されたり、身に覚えのない料金をSMSで請求されたりすることがあります。
不安になって表示された連絡先へ電話すると、自分の電話番号や氏名などを相手へ知らせることになります。利用した覚えがない請求は、相手へ連絡する前に公式窓口や消費生活の相談窓口などへ確認しましょう。
4-11. 第4章の確認ポイント
- 心当たりのない電話や海外番号に注意する
- 電話でお金や口座の話が出たら、その場で手続きしない
- 警察を名乗っても、送金や資産移動を求められたら注意する
- 家族や会社名が表示されても、別の方法で確認する
- SMSやメールのリンクから安易にログインしない
- 急がせる言葉が出たら、いったん止まる
- SNSの投資話や送金要求に注意する
- 偽警告に表示された番号へ電話しない
- 知らない相手へ遠隔操作を許可しない
- QRコードや検索広告の先でも入力前に確認する
ネットリテラシー・買い物・課金
スマホを安全に使うには、詐欺を避けるだけでなく、ネット上の情報や広告、契約内容を見極める力も必要です。「たくさんの人が見ている」「一番上に表示された」「無料と書かれている」だけで判断しないようにしましょう。
5-1. ネットの情報をそのまま信じない
検索結果やSNSには、正しい情報だけでなく、古い情報、誤った情報、誇張された情報、広告目的の情報、意図的なデマもあります。
情報を見るときは、「誰が発信しているか」「いつの情報か」「根拠が示されているか」を確認しましょう。健康、お金、災害、事件、法律、行政手続きなど重要な情報は、国や自治体、警察、医療機関、金融機関などの公式情報も確認します。
5-2. 検索結果の上に出たから正しいとは限らない
検索結果は、正しい情報の順番に並んでいるわけではありません。広告が上部に表示されることもあります。
検索結果の一番上にある、見た目がきれい、有名な会社名が書かれているといった理由だけで信用せず、誰が運営しているのか、公式サイトかどうかを確認しましょう。
5-3. SNSで多く拡散されていても本当とは限らない
「多くの人が共有している」「いいねが多い」「有名な人が紹介している」ことは、内容が正しい証拠ではありません。
驚く情報や不安になる情報を見たときほど、すぐに家族や友人へ転送せず、公式発表や複数の信頼できる情報源を確認してから判断しましょう。
拡散する前に確認する例
SNSで「この地域で危険な事件が起きたので、今すぐ全員に知らせてください」という投稿を見ました。心配でも、すぐに転送するのではなく、警察や自治体などの公式情報を確認します。誤った情報を広げると、周囲を混乱させることがあります。
5-4. 「おすすめ」に出てくる情報だけが世の中のすべてではない
SNSや動画サービスでは、これまで見た内容や興味に合わせて、おすすめの投稿や動画が表示されることがあります。
似た内容ばかり表示されると、「みんなが同じ考えだ」と感じることがありますが、自分に表示されている情報が世の中全体を表しているとは限りません。重要なことは別の情報源も確認しましょう。
5-5. 広告と普通の情報を区別する
Webサイト、SNS、動画、検索結果には広告が表示されます。記事や体験談のように見えても、商品やサービスを買ってもらうための広告である場合があります。
「おすすめ」「人気」「専門家も注目」などの表現だけで判断せず、広告なのか、誰が発信しているのか、根拠があるのかを確認しましょう。
5-6. 写真・動画・音声も作れる時代
AIを使うと、実在する人が話しているように見える動画や、本物のような写真・音声を作ることができます。
「本人の顔が映っている」「声が本人に似ている」という理由だけで本物だと決めつけないことが大切です。お金や重要な手続きを求められた場合は、別の連絡方法で本人や公式窓口へ確認しましょう。
5-7. 発信する側にも責任がある
ネットでは、見るだけでなく自分から情報を発信することもできます。うわさや未確認情報をそのまま投稿したり、他人の個人情報や写真を無断で公開したりすると、相手を傷つけたりトラブルにつながったりすることがあります。
投稿する前に、「本当に確認できた情報か」「他人の情報を含んでいないか」「後から見られて困らないか」を考えましょう。
5-8. ネット通販は購入前に条件を確認する
ネット通販では、商品名や価格だけでなく、販売者、送料、返品条件、支払い方法、定期購入かどうかなどを確認しましょう。
「残りわずか」「あと○分」「本日限定」などと表示されても、焦って購入する必要はありません。特に初めて利用するサイトでは、会社情報や連絡先なども確認します。
5-9. 「初回無料」「お試し」でも継続料金を確認する
サブスクリプションは、動画、音楽、アプリなどを一定期間利用するために、月額や年額で料金を支払う契約です。
無料体験や初回割引でも、期間が終わると有料契約へ移行することがあります。申し込む前に、料金が発生する日、解約方法、契約期間を確認しましょう。
アプリを削除しただけでは、サービスの契約が終了しない場合があります。解約が必要なサービスでは、決められた手続きを行います。
5-10. 「1回だけ」と思っても定期購入の場合がある
ネット通販では、「初回○円」「回数縛りなし」などの表示を見て1回だけの購入と思っても、実際には解約するまで商品が届く定期購入である場合があります。
注文を確定する前の画面で、購入回数、2回目以降の価格、支払総額、解約条件などを確認しましょう。必要に応じて、申込み時の画面をスクリーンショットで残しておくと、後で契約内容を確認しやすくなります。
5-11. 画面の見せ方に急かされない
Webサイトには、「今だけ」と強く急がせる、解約ボタンを見つけにくくする、最初から有料の項目にチェックを入れておくなど、利用者が意図しない選択をしやすい画面が使われることがあります。
こうした表示は「ダークパターン」と呼ばれることがあります。申込みや契約をするときは、目立つボタンだけで決めず、料金、継続条件、解約方法などを確認してから操作しましょう。
5-12. 無料アプリでも料金が発生することがある
無料でダウンロードできるゲームやアプリでも、アイテム購入、追加機能、ガチャ、サブスクリプションなどで料金が発生することがあります。
「無料」と表示されていても、どこまで無料なのか、どの操作で料金が発生するのかを確認しましょう。
5-13. 子どもの課金は事前の設定で防ぐ
子どもが利用するスマホでは、保護者の承認なしに購入できない設定にする、子ども用のアカウントを利用する、決済時にパスワードや生体認証を必要とする設定にするなどの対策があります。
「課金は禁止」と伝えるだけでなく、ゲーム内のどこで料金が発生するのかを親子で確認し、利用金額のルールを決めておきましょう。
5-14. スマホの使いすぎにも注意する
動画、SNS、ゲームなどを長時間使い続けると、睡眠、勉強、仕事、日常生活に影響することがあります。
利用時間を確認する機能、アプリの時間制限、通知を減らす設定などを活用し、生活に支障が出ない使い方を考えましょう。子どもの場合は、保護者と一緒に利用時間のルールを決める方法もあります。
5-15. 第5章の確認ポイント
- ネット情報は発信元・日付・根拠を確認する
- 検索結果の上位や広告だから正しいとは限らない
- 多く拡散されていても事実とは限らない
- おすすめに表示される情報が世の中全体を表すとは限らない
- 未確認情報を安易に転送・拡散しない
- AIで作られた写真・動画・音声もある
- 自分が発信するときも他人の情報に配慮する
- ネット通販は販売者・料金・返品・契約条件を確認する
- 無料体験や初回割引でも継続料金を確認する
- 定期購入かどうかを注文確定前に確認する
- 急がせる表示や分かりにくい契約画面に注意する
- 無料アプリでも課金が発生する場合がある
- 子どもの課金は設定と家庭のルールで対策する
- スマホの使いすぎが生活に影響しないよう確認する
トラブルが起きたときの対応
どれだけ注意していても、間違えてリンクを開いたり、情報を入力したり、だまされてしまったりすることはあります。大切なのは、「失敗したから終わり」と考えず、気づいた後に早めに対応することです。
6-1. 不審なリンクを開いただけなら、慌てて操作を続けない
間違えて不審なリンクを開いてしまった場合は、慌てて画面の指示どおりに操作せず、まずページを閉じます。
リンクを開いた後に、アプリを入れた、ファイルを開いた、パスワードやカード番号を入力したなど、追加の操作をした場合は、それぞれに応じた対応が必要です。
6-2. パスワードを入力してしまったら
偽サイトへパスワードを入力した可能性がある場合は、そのサービスの公式アプリや自分で確認した公式サイトからパスワードを変更します。
同じパスワードを別のサービスでも使っている場合は、そちらも変更を考えます。不審なログインや登録情報の変更がないかも確認しましょう。
6-3. 認証コードを伝えた・入力した場合
認証コードまで相手へ伝えたり偽サイトへ入力したりした場合は、すでにログインや手続きに使われた可能性があります。
公式アプリや公式サイトからアカウントの状態を確認し、必要に応じてパスワードを変更し、サービスの公式サポートへ早めに相談しましょう。
6-4. カード番号を入力してしまったら
クレジットカード番号を偽サイトへ入力した場合や、不審な相手へ教えた場合は、カード会社の公式窓口へ早めに連絡します。
カードの利用明細も確認し、身に覚えのない利用がないかを確認しましょう。
6-5. 銀行から送金してしまったら
詐欺の可能性がある相手へ送金してしまった場合は、利用した金融機関へ早めに相談します。相手とのやり取り、振込先、日時、金額などを確認できるようにしておきましょう。
詐欺かどうか自信がなくても、「もしかしたら」と思った段階で確認することが大切です。
6-6. 遠隔操作や画面共有を許可してしまったら
不審な相手に遠隔操作や画面共有を許可してしまった場合は、相手との接続を止めます。どのアプリを入れたか、どの画面を見せたか、銀行やカードの操作をしたかを整理します。
必要に応じて、携帯電話会社、端末やアプリの公式サポート、金融機関などへ相談します。自分だけで端末の状態を判断するのが難しい場合は、詳しい人や公式の窓口へ確認しましょう。
6-7. アプリを入れてしまった場合
不審な画面や相手の指示でアプリを入れてしまった場合は、そのアプリを使い続けず、何をインストールしたのか確認します。
アプリへ与えた権限や、入力した情報によって対応が変わります。判断が難しい場合は、携帯電話会社や端末メーカー、サービスの公式サポートなどへ相談しましょう。
6-8. SNSやゲームでトラブルになったら
嫌がらせ、脅し、画像の拡散、金銭の要求などがあった場合は、相手の言うとおりに対応し続けないことが大切です。
相手のアカウント、メッセージ、投稿内容などを記録し、サービスのブロックや通報機能を使います。子どもの場合は、保護者や学校など信頼できる大人へ早めに相談しましょう。
6-9. 課金や契約トラブルに気づいたら
身に覚えのない課金や、解約したつもりのサービスから料金が続いていることに気づいた場合は、アプリストアや契約先の公式ページで契約状況を確認します。
自分で解決できない場合は、事業者の公式窓口や消費生活の相談窓口へ相談しましょう。
6-10. スマホを紛失したら
スマホをなくした場合は、端末を探す機能を利用し、必要に応じて遠隔ロックを行います。携帯電話会社への連絡や、決済サービス・銀行など重要なアプリの利用状況確認も行います。
普段から画面ロックと端末を探す機能を設定しておくことが、紛失時の被害を抑えることにつながります。
6-11. トラブルの記録を残す
詐欺やSNSトラブルに遭った場合は、不審なSMSやメール、相手のアカウント、電話番号、送金先、やり取りの画面、購入画面などを、可能な範囲で記録しておきましょう。
相手とのやり取りをすぐにすべて削除すると、後で状況を説明しにくくなることがあります。スクリーンショットなどで記録を残してから、ブロックや通報などを行う方法もあります。
6-12. 一人で解決しようとしない
「だまされたかもしれない」「怒られそう」「恥ずかしい」と考えて相談を遅らせると、被害が広がることがあります。
相談先の例
- 家族や信頼できる身近な人
- 子どもの場合は保護者や学校の先生など
- 利用している携帯電話会社の公式窓口
- 銀行・クレジットカード会社の公式窓口
- 利用しているサービスやアプリの公式サポート
- 地域の消費生活センター
- 警察の相談窓口
6-13. 第6章の確認ポイント
- 不審なリンクを開いても、慌てて操作を続けない
- パスワードを入力した場合は公式ルートから変更する
- 認証コードを伝えた場合はアカウントの状態を確認する
- カード情報を入力した場合はカード会社へ連絡する
- 送金した場合は金融機関へ早めに相談する
- 遠隔操作や画面共有を許可した場合は接続を止める
- 不審なアプリを入れた場合は何を許可したか確認する
- SNSやゲームのトラブルでは記録・ブロック・通報・相談を行う
- 課金や契約は公式の契約状況を確認する
- スマホ紛失時に使える機能を普段から確認しておく
- トラブル時は記録を残し、早めに相談する
学習のまとめ
スマホを安全に使うために大切なのは、難しい言葉をたくさん覚えることではありません。子どもでもシニアでも、「少し変だな」と気づいたときに、そのまま操作を続けず、確認したり相談したりできることが重要です。
1. スマホ本体
- OSやアプリを更新する
- 画面ロックを設定する
- 公式ストアからアプリを入れる
- 紛失や故障に備える
2. 個人情報・アカウント
- 写真は背景まで確認する
- パスワードを使い回さない
- 認証コードを教えない
- 位置情報やアプリ権限を確認する
3. SNS・ゲーム
- 知らない人をすぐ信用しない
- 個人情報や写真を安易に送らない
- 他人を傷つける投稿をしない
- 家庭で利用ルールを決める
4. 詐欺対策
- 急がされても、その場で決めない
- SMSのリンクから安易に手続きしない
- ニセ警察やなりすましに注意する
- 投資・送金・遠隔操作の要求に注意する
5. ネットリテラシー・契約
- 発信元・日付・根拠を確認する
- 広告やおすすめをそのまま信用しない
- 定期購入やサブスクの条件を確認する
- 課金や使いすぎにも注意する
6. 困ったとき
- 何を操作したか確認する
- 公式窓口から対応する
- 記録を残す
- 一人で抱え込まず相談する
参考文献・参考リンク
本学習ページは、警察庁、こども家庭庁、消費者庁、国民生活センター、IPAなどの公的機関が公開している情報を参考に作成しています。詐欺やインターネット上のトラブルの手口は変化するため、最新情報もあわせて確認してください。
警察庁 子供の性被害防止
SNSやオンラインゲームで知り合った相手とのやり取り、自分で撮影した画像を送らされる被害など、子どもがインターネット上で巻き込まれる被害への注意情報が掲載されています。
学習が終わったら、検定に挑戦しましょう
スマホ安全利用検定では、子どもからシニアまで、スマートフォンを安心して使うための基本知識と、日常で不審な電話・メッセージ・SNS投稿・ネット上の情報や契約などに出会ったときの判断力を確認します。学んだ内容を、自分自身や家族のスマホ利用にも役立ててください。
