生成AIの回答が的外れなときの直し方

生成AI・活用コラム

生成AIの回答が的外れなときの直し方

追加指示の具体例|ChatGPT・Gemini・Claudeなどで使える伝え方

生成AIに頼んだら、文章が長すぎる、説明が難しい、欲しかった内容と違う。そんなとき、「もう少し分かりやすく」「そういうことではない」と伝えても、うまく直らないことがあります。

回答を直してもらうときは、気になった箇所と、希望する仕上がりを具体的に伝えてみましょう。この記事では、よくある5つの場面について、追加指示と修正前後の例を紹介します。

この記事は2026年10月2日時点の各社の公式案内を参考に作成しています。具体例は使い方を説明するために作成したもので、実際の回答はサービスや利用環境、会話の内容によって異なります。

生成AIに追加指示を送り、回答を3つの要点に整理しているノートパソコンの画面

「どこを、どう変えるか」を追加で伝えましょう

最初の回答が希望と違っても、同じチャットで修正を頼めます。文章の長さ、説明の難しさ、使う場面など、直してほしい点を絞って伝えると、希望する方向を示しやすくなります。

例えば「短くしてください」だけで伝わらなければ、「社内のお知らせに使うので、日時・対象者・申込期限を残し、3つの箇条書きにしてください」と条件を足してみましょう。

困っていること 追加で伝えること 具体例
回答が長すぎる 残す情報、長さ、項目数 必要な情報を残して3項目にまとめる
説明が難しい 読む人、言葉の難しさ、身近な例 初めて使う人向けに言い換える
欲しい内容と違う 実際の目的、ほしい成果物 一般的な説明から案内文へ変える
表現や形式が合わない 見本、変える範囲 案内文の雰囲気を見本に合わせる
頼んでいない内容が増える 使ってよい情報、不明点の扱い 元のメモにある内容だけで作り直す

追加指示で伝えたい3つのこと

追加指示は、次の3つを手掛かりにすると整理しやすくなります。毎回すべてを書く必要はなく、修正に必要なものだけ伝えれば十分です。

1. 気になった箇所

「2段落目の説明が長い」「『業務効率の最適化』という表現が難しい」など、対象を示します。部分的に直したいときは、その文章を引用すると修正箇所を示しやすくなります。

2. 希望する仕上がり

「150文字以内」「初心者向け」「そのままメールで送れる本文」「3項目の箇条書き」など、完成した状態を伝えます。

3. 変えずに残したいこと

日時、料金、申込条件など、変わると困る情報を指定します。文章を短くした結果、必要な条件まで消えていないかも確認しましょう。

追加指示の組み立て例

冒頭の説明が長いので、社内のお知らせ用に150文字以内へ短くしてください。開催日時と申込期限は残してください。

最初から長い指示を作る必要はありません。回答を見て、足りなかった条件を補っていく方法もあります。

例1:回答が長すぎるとき

社内向けに、オンライン勉強会の短い案内を作りたいとします。開催日時、対象者、申込期限はすでに伝えていますが、回答には長い前置きが付いていました。

修正前の例

日頃の業務において、生成AIをどのように活用できるか関心をお持ちの方も多いのではないでしょうか。このたび、生成AIを初めて使う社員を対象に、オンライン勉強会を開催します。開催日時は10月15日の15:00から16:00です。参加を希望される方は、10月10日までにお申し込みください。

追加指示の例

社内のお知らせ欄に使うので、前置きを省いて3つの箇条書きにしてください。開催日時とオンライン開催であること、対象者、申込期限を残し、全体を150文字以内にしてください。

修正後の例

  • 開催:10月15日 15:00~16:00、オンライン
  • 対象:生成AIを初めて使う社員
  • 申込期限:10月10日

短くする場合は、削ってよい説明と、残すべき情報を一緒に伝えるのがポイントです。文字数に厳密な上限があるときは、完成した文章の文字数も確認してください。

例2:説明が難しくて分からないとき

「プロンプトとは何ですか」と質問したものの、説明に別の専門用語が出てきて、かえって分かりにくくなることがあります。

修正前の例

プロンプトとは、生成AIモデルに対してタスクや制約条件を提示し、出力の方向性を制御するための入力です。

追加指示の例

生成AIを初めて使う人向けに、「タスク」「制約条件」「出力」という言葉を使わずに説明してください。文章を直してもらう場面の例を1つ入れ、3文以内にしてください。

修正後の例

プロンプトは、生成AIに入力するお願いや質問のことです。例えば「この案内文を、丁寧で読みやすい文章に直してください」というお願いもプロンプトです。何をしてほしいかを伝える言葉だと考えると分かりやすくなります。

「分かりやすく」と伝えるだけで足りないときは、誰向けの説明か、どの言葉が難しいか、どんな例があると理解しやすいかを補ってみましょう。

例3:欲しかった内容と違うとき

「予約変更について説明してください」と頼んだところ、欲しかった案内文ではなく、予約変更の一般的な解説が返ってきたとします。

修正前の例

予約変更とは、すでに予約した日時などを別の内容に変更することです。変更を希望する場合は、サービスの規定や空き状況を確認する必要があります。

追加指示の例

必要なのは、お客様へ送る「予約変更の受付方法」の案内文です。「変更希望は予約日の前日17時までに、予約確認メールへ返信」というルールを伝え、変更を希望する日時も知らせてもらう文章にしてください。丁寧な2文で仕上げてください。

修正後の例

予約の変更をご希望の場合は、予約日の前日17時までに、予約確認メールへご返信ください。変更を希望する日時をお知らせいただけますと幸いです。

ここで伝え直しているのは、使う相手、作りたい文章、案内するルールです。目的からずれている場合は、細かな言い換えより先に「何を作りたいのか」を共有しましょう。

例4:文章の雰囲気や形式が合わないとき

丁寧な案内文を頼んでも、普段のお知らせと比べて堅すぎる文章になることがあります。雰囲気を言葉で説明しにくい場合は、短い見本を示す方法があります。

修正前の例

お申し込みいただきました皆様におかれましては、事前に配布いたしました資料をご確認のうえ、当日ご持参くださいますようお願い申し上げます。

追加指示の例

次の見本と同じくらい、丁寧で親しみやすい表現にしてください。「事前に資料を確認し、当日持参する」という内容は残してください。

見本:ご参加ありがとうございます。当日は開始10分前を目安にお越しください。

見本は言葉遣いだけの参考にし、見本に書かれた来場時間は今回の文章に加えないでください。

修正後の例

事前にお配りした資料をご確認のうえ、当日お持ちください。

見本を渡すときは、何を参考にするかも指定します。言葉遣いだけを参考にしてほしいのに、見本の日時や条件まで新しい文章に入っていないか確認しましょう。

例5:頼んでいない内容を勝手に足されるとき

元のメモにない料金や申込方法まで追加されると、そのまま使えません。例えば、「10月20日、13:00開始、会議室Bで説明会」というメモを渡したのに、次の案内が作られたとします。

修正前の例

10月20日13:00から、会議室Bで説明会を開催します。参加費は無料です。事前に申込フォームからご予約ください。

追加指示の例

参加費と申込方法は元のメモにないため、案内文から削除してください。「10月20日、13:00開始、会議室Bで説明会」という情報だけで作り直してください。ほかに案内へ必要な情報があれば、本文に補わず、私への確認事項として別に挙げてください。

修正後の例

案内文

10月20日13:00から、会議室Bで説明会を開催します。

確認事項

  • 参加費はかかりますか。
  • 事前の申し込みは必要ですか。

文章を整えることと、未確認の条件を決めることを分けましょう。不明な情報をどう扱ってほしいかも伝えると、確認すべき点を整理しやすくなります。

迷ったときに使える追加指示のひな形

次のひな形は、必要な項目を自分の状況に合わせて書き換えて使えます。全部を埋める必要はありません。

今の回答の【気になった箇所】を修正してください。

用途は【何に使うか】、読む人は【誰か】です。

【文字数・項目数・文章の雰囲気・形式】で仕上げてください。

【残したい情報】は変えず、【省きたい説明】は削ってください。

必要な情報が不足している場合は、推測して補わず、先に質問してください。

例えば、文章の一部だけを直したいなら「2段落目を2文以内にしてください。ほかの段落はそのままにしてください」という短い指示でも構いません。

何がずれているのか整理できないとき

「なんとなく違う」と感じる場合は、希望する用途を伝え、作成前に確認する質問を出してもらう方法もあります。

お客様へ送る案内文を作りたいのですが、今の回答は用途に合っていません。作り直す前に、目的・対象者・必要な情報を整理するための質問を3つしてください。

質問への回答をもとに、必要な条件を整理してから作り直してもらいましょう。

追加指示をしても直らないときは?

修正が重なったら、最新の条件をまとめる

途中で「短く」「詳しく」「箇条書きに」「やはり文章に」と希望を変えた場合は、最終的にどんな形にしたいのかをまとめ直してみましょう。

最終的な条件を整理します。社内向けのお知らせとして、全体を150文字以内、3項目の箇条書きにしてください。開催日時・対象者・申込期限を残し、前置きは省いてください。

別の作業へ話題を切り替えるなら、新しいチャットで始める方法もあります。その場合は、必要な元の文章や条件を改めて渡してください。

複数の作業を、順番に頼む

資料の要約、改善点の提案、案内文の作成を一度に頼んでうまくいかなければ、まず要約を確認し、その後で改善点や案内文を頼むと、どの段階でずれたかを確認しやすくなります。

同じ内容での再生成だけでは、希望が伝わらないこともある

別の回答を出してもらう方法もありますが、「長い」「対象者が違う」など問題点が分かっているときは、その修正点を言葉で伝えてみましょう。

参考:OpenAI:ChatGPTへの指示の考え方(英語) / Google:Geminiの回答を再生成する、書き換える / Anthropic:希望に合う回答が得られないとき(英語)

読みやすく直っても、内容の確認は必要です

追加指示で文章が希望の形になっても、事実が正しいことや、すべての条件が守られていることまで保証されるわけではありません。使う前に、元の資料や指定した条件と照らし合わせましょう。

  • 日時・料金・名前・申込条件が変わっていないか。
  • 短くしたことで、必要な情報が抜けていないか。
  • 元の資料にない内容が追加されていないか。
  • 対象者に合った言葉遣いと難しさになっているか。
  • 文字数・項目数・形式が指定どおりになっているか。

事実の誤りが気になるときは、元の情報を確認してください。「本当に正しいですか」とAIへ聞き直すだけで済ませず、公式情報や元の資料を確認し、必要に応じて確認できた情報を示して修正を頼みましょう。

また、修正用に文章や見本を渡す場合も、顧客の個人情報や業務上の機密情報を入力してよいか、所属先のルールやサービスの条件を確認してください。

指示の出し方と、回答を確認する基礎を学べます

追加指示を考えるときは、目的・相手・条件を整理し、返ってきた回答を確認することが大切です。関連する基礎は、KLCの無料学習ページでも扱っています。

ChatGPT活用基礎検定の無料学習ページ

「指示の出し方と対話による改善」では、目的や条件の伝え方、回答を見てからの追加指示、見本の示し方などを学べます。

ChatGPT活用基礎検定の内容を見る

AIリテラシーの無料学習ページ

「AIの活用とプロンプト」では、目的・対象者・条件・出力形式を伝える考え方と、生成された文章や要約を利用前に確認するポイントを扱っています。

AIリテラシー検定の内容を見る

この記事の5つの具体例は、追加指示の考え方を説明するためのものです。各検定の学習内容と出題範囲は、リンク先でご確認ください。

学習後は、関連する検定で理解を確認できます。上記の検定は受験と合否確認が無料で、合格後に認定証PDFの発行を希望する場合のみ、1件につき4,400円(税込)の発行手数料がかかります。

回答を見て、必要な条件を補っていきましょう

生成AIの回答が的外れに感じたら、長さ、難しさ、目的、表現、情報の追加など、どこが気になったかを整理してみましょう。

「気になった箇所」「希望する仕上がり」「変えずに残したいこと」を伝えると、修正したい方向を具体的に示せます。毎回長い指示を書く必要はありません。

回答が整ったら、元の情報や条件と照らし合わせて確認し、自分の用途に合う内容を選んで使いましょう。

公式情報・参考資料

情報確認日:2026年10月2日。各サービスの機能や利用条件は変更される場合があります。