生成AIに入力した内容は学習される?ChatGPT・Gemini・Claudeの設定
生成AI・情報管理コラム
生成AIに入力した内容は学習される?
ChatGPT・Gemini・Claudeの設定と注意点
生成AIに仕事の文章や資料を入力するとき、「この内容はAIの学習に使われるの?」「学習に使われないように設定できる?」と気になることはありませんか。
入力内容の扱いは、サービス・契約・設定によって異なります。この記事では、ChatGPT・Gemini・Claudeの個人向けサービスについて、学習利用を管理する設定と、入力前に確認したいことを整理します。
この記事は2026年10月2日時点の公式情報をもとに作成しています。設定名・画面・利用条件は変更される場合があります。操作するときは、本文中の公式案内もご確認ください。
入力内容の学習利用は、設定で管理できます
入力内容は、サービスや設定によってAIモデルの学習に使われる場合があります。ChatGPT・Gemini・Claudeには、個人向けサービスで会話の学習利用を管理する設定があります。ただし、設定の役割や、オフにした後の扱いはサービスごとに異なります。
- ChatGPTは、モデル改善に会話を使う設定をオフにできます。
- Geminiは、「アクティビティの保存」で今後のチャットの学習利用を管理できます。
- Claudeは、AIモデルの改善に会話を使うことを許可する設定を変更できます。
学習に使わない設定と、データを保存しないことは別です。設定をオフにしても、応答の提供、安全性の確認、フィードバックの処理などのためにデータが扱われる場合があります。
以下は、主に個人向けアカウントでログインして利用する場合の説明です。会社・学校の管理アカウントやAPIは契約条件が異なるため、所属先の管理者や公式の契約情報を確認してください。
ChatGPT・Gemini・Claudeの設定を比較
まずは、自分が使っているサービスでどの設定を確認するかを見てみましょう。スマートフォンでは表を横にスクロールできます。
| サービス | 確認する設定 | オフにした後の主な扱い |
|---|---|---|
| ChatGPT | 設定 → データコントロール → すべての人のためにモデルを改善する | 新しい会話はモデルの学習に使用されません。通常のチャット履歴は残ります。手順を見る |
| Gemini | Gemini アプリ アクティビティ → アクティビティの保存 | 今後のチャットは、フィードバックを送信した場合を除きAIモデルの学習に使用されません。応答などのため、最長72時間保存されます。手順を見る |
| Claude | Settings → Privacy → Help Improve our AI models | 新しい会話などは今後のモデル学習に使用されません。安全性の確認やフィードバックには別の扱いがあります。手順を見る |
学習利用を止める設定は、入力前に確認しておきましょう。設定を変更すれば、過去の学習までさかのぼって取り消せるとは考えないことも大切です。
「学習」「履歴」「メモリ」はどう違う?
生成AIが「覚えている」と感じる場面でも、何の機能によるものかを分けて考える必要があります。
学習・モデル改善への利用
サービス提供者が、会話などをAIモデルの性能や安全性の改善に利用することです。この記事で紹介する設定は、主にこの利用を管理するためのものです。
チャット履歴
過去の会話を、後から開いて確認できるようにする記録です。ChatGPTでは、学習利用をオフにしても通常の会話は履歴に残ります。履歴があることだけで、学習に使われているとは判断できません。
メモリ・回答のパーソナライズ
利用者の好みや過去の情報を、本人への回答に反映するための機能です。ChatGPTでは、メモリに関する設定とモデルの学習利用に関する設定は分かれています。
「AIが前に話した内容を知っている」ということだけで、モデル全体の学習に使われたと判断することはできません。
ChatGPTに学習させない設定
個人向けのChatGPTでは、データコントロールからモデル改善への利用をオフにできます。以下はログインしたブラウザ版での手順です。
- ChatGPTのアカウントメニューを開きます。
- 「設定」を選択します。
- 「データコントロール」を選択します。
- 「すべての人のためにモデルを改善する」をオフにし、確認画面が出た場合は操作を完了します。
英語表示では「Improve the model for everyone」という項目です。ログインしている場合、この設定は同じアカウントで利用する端末に適用されます。
設定をオフにした後の新しい会話は、モデルの学習に使用されません。通常の会話を履歴から消したい場合は、チャットの削除を別に行います。
操作の確認:OpenAI公式:ChatGPTのデータ管理
一時チャットを使う場合
一時チャットである間は、モデル改善に利用されず、通常の履歴にも表示されません。ただし、安全上の理由で最大30日間保持される場合があります。
一時チャットには、既存のメモリなどを利用して回答を調整する選択肢が用意されている場合があります。過去の情報を回答に反映したくないときは、開始時のパーソナライズ設定も確認してください。
また、一時チャットを保存して通常のチャットに変更すると、アカウントのモデル改善設定などに従う扱いになります。
Geminiに学習させない設定
個人向けのGeminiアプリでは、「アクティビティの保存」を確認します。オンの場合、チャットや共有した資料などが、生成AIモデルの学習を含むサービスの改良に利用されます。以下はパソコンのブラウザ版での手順です。
- Geminiにログインし、「設定とヘルプ」から「アクティビティ」を開きます。
- アクティビティ画面の上部にある「オン」を選択します。
- 「オフにする」または「オフにしてアクティビティを削除」を選択し、表示された説明を確認して進めます。
Gemini アプリ アクティビティを直接開いて確認することもできます。
「オフにする」は今後のアクティビティ保存を止める操作で、過去のアクティビティの削除とは分かれています。履歴も整理したい場合は、削除対象を確認しましょう。
操作の確認:Google公式:Geminiアプリのアクティビティを管理、削除する
オフにしても、すぐにすべて消えるわけではありません
オフにした後のチャットは、フィードバックを送信した場合を除き、AIモデルの学習に使用されません。ただし、応答の提供や安全性の確保などのため、最長72時間保存されます。
オフにすると一部のアプリ連携が利用できなくなることもあります。また、すでに人間のレビュアーが確認したチャットは、アカウントから切り離された状態で保存され、アクティビティの削除では消えない場合があります。
Claudeに学習させない設定
Claudeの個人向けサービス(Free・Pro・Max)では、モデル改善への利用を許可した場合、会話が学習に使われることがあります。プライバシー設定から、この許可を変更できます。
- Claudeのアカウント名のメニューを開きます。
- 「Settings」(設定)を選択します。
- 「Privacy」(プライバシー)を選択します。
- 「Help Improve our AI models」をオフにします。
最後の項目は、AIモデルの改善への協力を許可する設定です。画面が日本語の場合は、同じ意味の項目を確認してください。
オフにすると、新しい会話などは今後のモデル学習に使用されません。公式案内では、以前保存された会話の今後の学習利用も止める一方、すでに始まった学習や学習済みモデルからは取り除かれないと説明されています。
操作の確認:Anthropic公式:モデル改善のプライバシー設定を変更する方法(英語)
シークレットチャットと安全性の確認
Claudeのシークレットチャット(Incognito chats)は、モデル改善の設定がオンでもClaudeの改善に使用されないと案内されています。
一方、安全性の確認対象となった会話は、不正利用の検出などに関するモデルや安全研究に利用される場合があります。モデル改善をオフにすることと、サービス側で一切処理しないことは分けて考えましょう。
学習利用をオフにしていても、フィードバックには注意
回答に対する評価や問題の報告を送ると、その回答だけでなく、関連する会話も提供者へ送られる場合があります。
- ChatGPT:回答の評価などを送信した場合、関連する会話全体がモデルの学習に利用されることがあります。
- Gemini:フィードバックと、その内容を理解するための会話や添付コンテンツなどが、サービスの維持・改良に利用されます。
- Claude:回答の評価に関連する会話は、研究やモデル学習などに利用される場合があります。
個人情報や業務上の情報を含む会話でフィードバックを送るときは、何が送信されるかを確認しましょう。
参考:OpenAI公式:モデル改善へのデータ利用(英語) / Google公式:プライバシーハブ / Anthropic公式:個人向けのモデル学習(英語)
設定を確認したうえで、入力する情報を選びましょう
個人向けの有料プランでも、情報の扱いを確認する
料金を払っていることだけで、入力した情報の扱いを判断しないようにしましょう。個人向けの有料プランと、会社・学校が管理する契約では条件が異なります。
仕事の資料を使う場合は、「会社がこのサービスの利用を認めているか」「どの情報まで入力できるか」を、社内ルールや管理者の案内で確認します。
文章を直すだけなら、不要な情報を外す
例えば、お客様向けの案内文を丁寧な文章に直してもらうだけなら、お客様の実名・住所・電話番号まで渡す必要はないことがあります。
氏名を「Aさん」に置き換える、連絡先を外す、必要な段落だけを渡すなど、作業に必要な情報に絞りましょう。ただし、名前を伏せても、ほかの情報から本人が分かる場合があります。
パスワードや認証コードは入力しない
文章作成や要約のために、ログイン用のパスワードやSMSで届いた認証コードをAIへ渡す必要はありません。画面画像や資料を添付する場合も、写り込んでいないか確認します。
- 使っているアカウントと契約の種類を確認する。
- 会話の学習利用に関する設定を確認する。
- 入力する資料に、不要な個人情報や機密情報が含まれていないかを見る。
- 会社・学校などで決められた利用ルールを確認する。
- フィードバックや外部サービスへの連携で、何が送られるか確認する。
生成AIを安全に使うための基礎を学べます
生成AIを使うときは、設定を覚えるだけでなく、「何のために、どの情報を、どの環境へ渡すのか」を考えることが大切です。
ChatGPT活用基礎検定の無料学習ページ
入力情報の必要性や利用環境に加え、会話履歴、モデル改善、メモリ、一時チャットなど、ChatGPTを利用するときの基礎を扱っています。
Gemini・Claudeの設定操作は、本文で紹介した各社の公式案内をご確認ください。KLCの学習ページでは、情報の扱いを判断するための基礎を学習できます。
上記の検定は受験と合否確認が無料です。合格後に認定証PDFの発行を希望する場合のみ、1件につき4,400円(税込)の発行手数料がかかります。
入力前に「設定」と「情報の必要性」を確認しましょう
ChatGPT・Gemini・Claudeでは、会話の学習利用を管理できます。ただし、学習利用をオフにしても、履歴やデータがすべて消えるわけではありません。フィードバックや安全性の確認にも、それぞれの扱いがあります。
まずは自分が使うサービスの設定を確認し、作業に不要な情報を入力しないことから始めましょう。仕事や学校で利用する場合は、所属先のルールと契約条件も合わせて確認してください。
公式情報・参考資料
情報確認日:2026年10月2日。各社の設定やデータの扱いは更新されるため、最新の情報は以下の公式案内で確認できます。


